土地・建物購入のための建物診断・評価、そして改修の可能性提案の段階から関らせていただいた再生事業です。
解体され、分割分譲地として売却される運命だった茅葺民家とその屋敷地を、住宅として再生しました。屋敷内に隠れるように植えられていた桜は、ブロック塀を取り払うことで、春には道ゆく人の目を楽しませてくれる地域のシンボルツリーとなりました。
玄関戸を入るとそこは茅葺の天井をそのまま表した土間スペースです。玄関土間にはベンガラ漆喰の戸袋壁を背景に、料理にも使用できる本格的な薪ストーブを備えました。
暗く閉鎖的だった洋室は、壁板や天井ボードを取り払い、開放的でダイナミックなダイニングへと変貌しました。
浴室となっていた、かつてのおくどスペースには土間の台所を復活。間取りを本来あったかたちに戻すことで豊かな生活動線が生まれました。
茅葺民家の再生