倉敷美観地区の路地奥の行き止まりに、敷地いっぱいに建つ2軒の古い平屋の再生です。

観光地エリアという賑やかな場所柄と、玄関が道路に直面していることで騒々しさを感じさせていたため、蔵屋敷、鶴形山、緑道など、周囲の良質な環境を借景として取り入れる修景を計画して、深い緑に包まれたこの場所にしかできない魅力を最大限引き出すことを目指して計画しました。

落ち着きのなかった玄関は、緑を楽しみながら路地をまわり込んで玄関へと誘導することで、隠れ家のようなアプローチを実現しました。また、店舗は一部減築によってゆとりある空間へと再生しました。高窓から近所の大木を眺めることができる近隣の豊かな自然を取り入れた店舗は、現在ガラス玉工房として活用されています。

借景を取り込む店舗への再生

所在地
倉敷市本町
竣工
2010年
延床面積
193.72㎡
設計
仁科建築設計事務所
施工
有限会社 住処