高瀬舟が行き交う高梁川の川湊として栄えた集落。近年、空き家や空き地が増えつつある中、この地に古くからお住まいのご家族から、ぽっかりと空いてしまった隣地を親しい方々と気兼ねなくゆったりと過ごす場所にしたいとの希望を受け、小規模かつ簡素なセカンドハウスを計画しました。
関係性豊かな地域環境の再構築を目指して、地域の景観と調和した瓦葺の軒深い佇まいとし、室内外をつなぐ回遊動線として、土足のまま出入りできる土間空間を設けました。
総社ちいさな家
洪水対策から高床式とし、2階窓経由で屋根最上部まで歩行避難できるようにしています。
玄関までの高低差のあるアプローチを楽しいものへと転換する緑陰と有機的デザインの手摺
吹き抜け空間の上下階に配された開口部の通風により夏は涼しく、また、新ストーブと床下・高天井間を循環する暖気循環設備により、冬暖かい室内環境を確保しています。
創刊号から最新号まで全号揃う「暮らしの手帳」を展示収納する階段ライブラリーは、ピアノの演奏空間や書斎コーナーを兼ねています。